生成AIは今や、私たちの生活やビジネスを支える新たなインフラへと進化しており、生成AIサーバーへの投資は、2030年までに100兆円規模に達すると予測されています。
現在AIデータセンターでは、数千〜数万基のGPUを並列で繋ぐ「GPUクラスター」を構築しますが、GPU相互の通信のために「光トランシーバー」を使用します。このとき、GPU単体の計算速度が速くても、GPU間のデータ交換が遅ければシステム全体の性能が落ちてしまいますので、そのデータ交換を行う「光トランシーバー」はAIシステムの性能を決する重要なパーツとして位置づけられています。
現在「光トランシーバー」の通信容量は拡大しており、主流の800G(ギガ)bpsタイプに加え、2026年に1.6T(テラ)bpsタイプが本格投入されており、その倍の容量の3.2T(テラ)bpsタイプについても製品化へ向かって進んでいる状況です。
生成AIを支える「光トランシーバー」のなかで通信品質に影響を与える「熱問題」を解決する当社製品をご紹介します。
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TEC・サーミスタ・DPC基板により、温度制御・温度検知・実装信頼性の観点から高速光通信を支えます。
サーモジュール(ペルチェ素子)はペルチェ効果を利用した熱電素子のことであり、直流電流を流すと素子の一方の面で冷却、反対面で発熱が起こります。電流の向きを逆にすると、冷却面と加熱面が入れ替わるため、温度制御を自由に切り替えられます。
光トランシーバー内部では、電気信号を光信号に変換するレーザーダイオードが作動する際、熱が発生します。この熱を冷却するために、小型のサーモモジュールである、マイクロモジュールが組み込まれています。
サーミスタは、温度により抵抗値が変化する素子、および素子を用いた温度センサのことです。光トランシーバーではレーザーダイオードの熱を検知するためにサーミスタが組み込まれます。NBC/NSS/NSMの3タイプがあり条件によって適切なものを選択していただけます。
なお当社サーミスタは、通信用途としては海底ケーブル用としての採用を原点とし、現在はテレコム用途からデータセンターまで幅広くご採用いただいております
DPC(Direct Plated Copper)基板は、電解めっき法を用いてセラミックス基板上に高精度な銅回路パターンを形成した製品です。光通信、高出力半導体レーザー、高出力LED、LiDAR等に使用されます。
窒化ケイ素ベースのDPC基板は耐熱性が高いことに加え、表面の銅被膜が薄く、微細・高密度配線が可能な点が光トランシーバーに適しており、熱問題が高まるであろう次世代用の基板として注目されています。
・当社では生産の自動化を徹底して進めており、入庫から加工、運搬、中間検査、最終検査、梱包、出荷までを自動で進められる体制づくりを行っております。
・また、当社は「量産能力」に大きな強みがあると認識しております。お客様の品質要求に応えながら、大量のニーズがあっても適時・適切に製品供給を行なっており、特に光トランシーバーの著しい需要拡大局面においてお客様から選ばれる理由の一つであると考えております。
・当社は世界有数の大手光トランシーバーメーカーに製品供給しており、その性能と信頼性は高く評価されています。特にレーザーダイオード冷却用のTECでは各メーカーの高い顧客内シェア(約70%、当社調べ)を有しております。
・また、技術面でも各メーカーと協業しながら、次世代の製品についても熱問題の解決のためのサポートを行っております。
高速光トランシーバー市場の成長に対応するため、生産能力の強化と製造工程の自動化を進めています。安定供給と品質管理を両立し、次世代通信インフラを支える供給体制を構築しています。
・生成AIの利活用が進みインフラ化が拡大するにつれ、AIデータセンターの電力消費量も拡大の一途をたどっており、今後どのように電力を賄うか、省電力化・効率化を図るかが課題となっていきます。たとえば、現在は一般的な送電網を介して電力供給を受けますが、高電圧化・直流化(現行の交流(AC):45V→直流(DC):400V→直流(DC):800V)や、専用電源化(例えば個別の発電所を持つ)が検討されています。
・こうした場合にも、当社の事業機会が生まれます。
-大容量の電気の制御を行うパワー半導体ユニットの使用が想定され、当社の「AMB基板」や「DAB(Direct Aluminum Bonded)基板」も多く使用される可能性があります。
-また、データセンターの高電圧化・直流化による電力アーキテクチャ変更に伴い、電圧コントロール(降圧・直接DC出力)を行う固体変圧器(SST: Solid-state Transformer)に大きな関心が寄せられており、ここにも当社の「DPC基板」が活躍する可能性があります。
・また、熱問題への対応・解決も引き続き大きな課題となりますので、温度感知のためのサーミスタ、耐熱性の優れた窒化ケイ素基板などの採用が増えていくものと認識しております。
これからもフェローテックは、熱問題や省電力問題を解決する電子デバイス製品群と安定した供給能力によって、加速する生成AIの成長を支えていきます。